どーも、ニートです。
珍しいバイトとしてよく取り上げられるものに「遺品回収」のバイトがあります。簡単に言えば、亡くなった方の荷物を撤去してしまうバイトの事なのですが、ネットでは様々なうわさが流れていますね。
今回は、よく話題に上るこのバイトにフロム・エーナビを介して行ってきたので、ダイジェストでご報告いたします。
11:00~16:00 遺品の撤去作業
まずは遺品撤去の現場から少し離れた住宅街への集合。ここでバイトの点呼である。他の派遣バイトと同様、やはり全てのメンバーが揃わない点呼を終えると、社員さんから軍手と着替えを渡された。軍手も着替えも自費準備の現場が多い中、貧乏なニートにはありがたい配慮である。
遺品回収の現場で着替えるわけにはいかないので、青空の下で着替えを行うのだが、こういう時ばかりは女性でなくて良かったものだと思う。まあ、着替える側は良くとも男の着替え姿なんぞを見せられる側はたまったものではない。申し訳程度の配慮として、手早く着替えを済ませてしまう。
着替えが終わると、4,5台ほどの大型トラックとともに回収の現場へ。個人の遺品回収というにはなかなか仰々しい準備ではないかと思っていたが、それは杞憂であった。確かに、これだけの量があれば業者に頼むしかないだろう。
現場はまさにお屋敷。住む世界が違う人間の住宅であった。もっとも、現在はその住人も違う意味で“住む世界が違う”のだが、お屋敷に残されたモノたちを見ると、生前はどんな人間だったのだろうかと物思いにふけってしまう。
バイトには故人の情報も依頼主の情報も一切知らされない。当たり前と言えば当たり前か。
イメージ画像
旧柳生藩 家老屋敷 - a former samurai residence of Yagyu-han
現場に着いて最初に任されたのが、社員から渡された遺品をトラックへと積み込むこと。社員の側は清掃だったり、重要な遺品の分別などを行うが、バイトはそんなところに触れる必要はない。
現場によってエレベーターの無いマンションや一軒家など様々な場所に配置され、その時々によって仕事としてのキツさも異なるらしいが、今回は広いとはいえただの一軒家。作業場としては大当たりだ。
他人の匂いの染みついた家財や衣服を次々とトラックへ積み込んでいく。“遺品”と言われるとなんだか身構えてしまうが、現場にいる者からすれば全く抵抗はない。気分としては引っ越しのお手伝いのようなもの。
ただし、遺品の引っ越し先は新居ではなく産業廃棄物である。普通の引っ越し道具に比べれば気を使わなくていい分、楽なものだ。
肉体労働の現場として見れば、運搬作業もかなり楽な部類に入る。普段、家の中で過ごしている運動不足のニートにとっては、これぐらいの運動の方がリハビリになって良いものである。
荷運びを終えたら、今度は家の掃き掃除。長年の間にたまったほこりなどを箒で掃いていく。家財や食器がきっちり揃っていたわりに、掃除があまり行き届いていない状況を見ると、生前の家主の姿が想像でき、少しだけしんみりとしてしまった。
以前は「特殊清掃の必要な現場でもなければ遺品整理なんて他人に頼むものではない」などと考えていたが、自分で体験してみると、確かにこういったサービスは世の中に必要なものだと思う。遺族がやるには、肉体的にも精神的にも辛いことが多いだろう。
そこに積み重なった何もかもを払い落として綺麗になった住宅の写真を社員さんが撮影し、遺族に報告。これで遺品回収のバイトの終了である。
総括
遺品回収のバイトはネットで様々な憶測が流れていますが、耳にするほど辛いものではありません。むしろ、普通のバイトと比べてみれば個人の荷物を運び出すだけなのでかなり楽です。
もちろん、“そういった現場”も時にはあるのかもしれませんが、一般的な確率から考えてもそう遭遇する場所ではないでしょうし、バイトはそんなところには触れません。
後、これはニートの現場がそうだっただけかもしれませんが、社員さんたちも凄く優しいので、人間関係もさほど心配する必要はありません。時給も1000円をゆうに超えるので、割の良いバイトでもあります。個人的には、結構お勧めのバイトです。
あまり目にすることはありませんが、もし見かけたら一度体験してみるのもいいかもしれません。
余談ですが、自分が死んだら遺族にやってもらうよりも、こうやって他人に何もかも綺麗にしてしまう方が心苦しくなくて良いかもしれないなあと感じました。まあ、遺族の前にニートは家族を作る心配でもした方が健全かもしれませんが。
また他のバイトを体験したらご報告いたします。
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