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中学時代の飲み会は自分を見つめ直す一夜でした

日常 雑感

先日、中学時代の友人たちと飲みに行ってきました。中学時代って少し特殊ですよね。特に田舎の場合、東大卒の人間から、高校卒業とともに海外へ行ってしまった人間、ニート、高校中退、ビッグダディetc……と、本当に多様な人間たちがいる空間です。

 

都会のようにお受験なんてものはなくて、保育園から中学校までは生まれた学区の学校にエスカレーターで進むのが当たり前。そりゃあ、人種のサラダボウルみたいな空間にもなります。

 

そんな多人種の人間たちで地元の飲み会を開いたわけですが、一件目はとにかくお安い地元の焼き鳥屋さん。飲み放題がついてコース料理で3500円。下手なチェーン店より安いお値段。

 

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それでコースの内容は、鶏のたたき、シーザーサラダ、カルパッチョ、焼き鳥6本、ピザ、焼きおにぎりのお茶漬け、アイスというんだから至れり尽くせり。そして、全部ちゃんと手作りで美味しいんですよね。

 

こんなに真っ赤な鶏のたたきなんて、九州を出たらよっぽど地鶏の名産地にでも行かない限り食べることができません。やっぱり、地元のごはんを食べたりすると、田舎に帰りたくなってしまいます。

 

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同級生の話に耳を傾けると、「〇〇に子どもが生まれた」「こないだの市長選がどうだった」「〇〇と××が結婚した」という話を聞くことができます。

 

そして、こういう話を聞いていると、「やっぱり自分は外の人間になったんだなあ」と改めて感じさせられます。彼らにとってはリアルタイムの話なのでしょうが、私にとっては懐かしさを覚えてしまうのですよね。

 

話が盛り上がってきたところで、2件目のお店に移動。今度は地元のガールズバーに行くとのこと。

 

「ガールズバー!?」と頭の中では緊急速報の警笛。ガールズバーってあれですよね?女の子がお酒を注いでくれるところですよね?いや、別にお酒ぐらい自分で注ぎますし、何よりふところ具合が不味い。

 

財布の中身を確認しながら、恐る恐る友人たちの後ろをついていくと、そこは真っ暗な店内。ソファ席へと案内されて、男2人につき女の子が1人ずつ間に入ってきます。

 

「あれ?ガールズバーっていうかキャバクラ?」という疑問を解消できぬまま、隣に女の子が座るという緊張感。不味い。何も話せない。

 

「これはあれだ。私が大学院時代に教えていた大学生と同じだ。彼女たちは自分の学生なんだ。何も臆することは無い」と女性に対してチキンハートな私の心を目一杯奮い立たせて、会話に臨みます。

 

というか、同級生たちの手慣れている感じ。くそう、お前なんて既婚者だろう!?そしてお前なんて高校教師だろう!?という目を向けて、女の子たちとイチャイチャしている男どもをにらみつけます。

 

衝撃だったのが、知人の話では、そこは高校教師も愛用するお店なのだそう。しかも保護者との懇親会にも使われるのだとか。何を懇親するんですかね……。さらに、スナックのママの息子さんが自分の教え子ということもザラだそうで、飲み屋は保護者との社交の場にもなるのだとか。

 

知りたくなかった田舎の高校教師事情。都会ではアルハラがどうのと騒がれていますし、大学生ですら非常に厳しい時代になりましたが、田舎ではアルコールが飲めないとまだお付き合いすらできないんだなあという印象。お酒が飲めないウチの父も、駆けつけ一杯だけはとビールを飲んでいますしね。難しいものです。

 

結局、自分より年下のお姉ちゃんたちと会話をし、数か月前まで中学時代の同級生が働いていたというそのお店を退店。ほんと、サラダボウルですねぇ。ちなみに、お値段は90分で4500円でした。すごいね、田舎価格。

 

最後に、これもまた中学時代の同期が経営しているバーがあるとのことで、そちらへ移動。

 

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おう……。なかなか私にはハードな空気。でも、せっかくここまで来たんだから頑張ります。

 

このお店を経営しているのは、中学時代にヤンキーで暴れまわっていた知人。先生たちも手が付けられないような状態でしたが、久しぶりに会った彼はちゃんと接客もしていました。なんだか感慨深いものがあります。

 

私の兄もそうですが、過去のことが許されるわけではありません。被害者からすれば加害者の人間を許そうとすら思えないかもしれません。ただ、少なくとも他人である私としては、今の彼の姿を見て過去のことをあーだこーだと言いたくはありません。

 

意外と知人の経営が上手くいっていることを知り、一安心してグルリと見渡すと、若い人だけでなく、それなりにお年を召したオジサマ、オバサマのような世代まで各世代が店内に溢れています。

 

高校教師の知人の話では、テーブルの端っこにいるのは他の高校の教師グループで、もう一方のグループにいるのは村役場の人間たちだそう。しかも、みんながなんだかんだで顔見知り。

 

なんでしょうね。私は地元のことをそれなりに知っていたつもりだったのですが、久しぶりに帰ってきた地元は高校時代の私が見ていたものとは全く変わっていました。

 

より正確に言うなら、地元は変わっていないのでしょうが、視点が変わると地元は大きく変わって見えました。

 

教師たちが保護者とガールズバーで懇親会を開いているなんてことは知りませんでしたし、公務員が夜な夜なクラブのようなバーで飲み会をしているとも知りませんでした。

 

でも、こういう生き方もありなんだなと、改めて感じさせられました。大学院にいたころは、それこそみんな研究者になるか“ちゃんとした職についてちゃんとした生活をする”ことしか考えていませんでしたが、少しくらい気を抜いてもいいのかなと。

 

ふと、そんなことを思う知人たちとの都合8時間の一夜なのでした。